「『事務』職員から『大学』職員へ」第9回目です。
この記事は、福島一政氏の第1回高等教育推進センターSD講演会(関西学院大学)での講演をご紹介するものです。
出典:関西学院大学高等教育研究第2号(2012年3月)
今回は、「大学改革が進まない理由―職員に権限が無さ過ぎ―」です。
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職員に権限が無さ過ぎ
さて、今回の大学改革が進まない理由は、職員に権限が無さ過ぎということです。
福島氏はこのことについて、
- 依存体質が改まらない。
と述べています。
意思決定にあまりコミットしていませんから、教授会や委員会の指示待ち症候群に陥っており、反面責任転嫁はできるので気楽かもしれません。
とにかくどこかで決まったことを粛々と処理すればよい、という依存体質を改めないといけないということでしょう。 いまだに職員がもっぱら教授会や教員の補助的業務に従事している大学も多いのかも知れません。
戦略的な管理やマネジメントを
また、これからの事務のあり方については、
- 政策提起・政策管理型事務ができるように、変化 ・教育の中身を含めた戦略的な管理やマネジメントができるようにしよう。
と述べています。
近年少しづつこのような変化を感じます。
もはや教授会だけでは手に負えなくなってきた事柄が増えてきました。今後は職員の権限は増えることはあっても減ることはないというのが私の予想です。
⇒第10回:大学改革が進まない理由―大学自治の軽視と教授会自治の誤った運用― 「事務」職員から「大学」職員へ(10)を読む。
【目次】「事務」職員から「大学」職員へ 福島一政氏の講演から
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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!
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