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3つのポリシーをどう策定するか(1)―いまなぜガイドラインが提言されたのか?

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「3つのポリシーをどう策定するか」と題した論稿が「教育学術新聞」の2631号から2634号の4回にわたって掲載された。

著者は、沖 裕貴氏(立命館大学教授・日本高等教育開発協会会長)である。

今回は、「いまなぜガイドラインが提言されたのか?」をテーマに、筆者が重要だと感じた内容をご紹介しよう。

いまなぜガイドラインが提言されたのか?

魂を入れてもらう作業を大学に期待

沖氏の意見である。

  • 大学関係者の間に、三つのポリシーの、大学にとって、あるいは受験生や国民にとっての意義が十分に理解されず、表面的に整えておくべき飾りとして取り扱われている現状がある。
  • 三つのポリシーの軸とした内部質保証システムの構築も、一貫性のある学士課程教育の構築もおぼつかないばかりか、「教育」から「学習」へのパラダイムシフトにも、学習成果を基盤とした世界の教育の潮流にも大きく遅れをとることが懸念された。
  • 再度、詳しく三つのポリシーの意義や策定で留意すべき事項などを解説し、魂を入れる作業を各大学に行ってもらうことを期待したのではないだろうか。

大学設置基準の大綱化以降

  • 大学設置基準の大綱化以降は自由に科目も教育プログラム(カリキュラム)も作ることが可能になった。しかしそれゆえにその科目や教育プログラムの目的と内容を明らかにする必要が生じ、教育プログラム(カリキュラム)の目的(=ディプロマ・ポリシー)とディプロマ・ポリシーと個々の科目の関係性(整合性と体系性・系統性=カリキュラム・ポリシー)を自ら明示しなければならなくなった。
  • この点が大学関係者に十分理解されていない可能性が高い。

まとめ

前年度の年度末に発表されたガイドライン。

その意味についての沖氏の意見をまとめたのは、何よりもその意義についてあらためて知っておくべきだと考えたからである。

次回は「策定の組織・体制と手順」についてご紹介したい。

 

(2)策定の組織・体制へ

 

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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!

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