標題が意味不明かもしれませんが、「従来の職員の能力を超えた人たち」という意味です。
勉強することは貴いこと
先日の大学行政管理学会(JUAM)の全国研究集会でも話題になったという職員の大学院進学問題です。
皆さん苦労して受講されているようです。私は、何ごとでも勉強することは貴いことで、立派なことだと思っていますので、大学院進学は大賛成です。
それどころか、これからは海外の大学との職員の交換ぐらいは当然だと考えています。視察程度では全然不十分だと思います。包括協定を結んでいる海外大学、どこでもありますよね。
いまは、たとえ博士号を取得したとしても就職できない研究者も数多くいます。このことが大学院の大問題であることはご承知のとおりです。勤務先に所属して、安定した生活のなかで勉強できることは、そういう意味では幸せなことだと言えないでしょうか。
大学職員の枠からはみ出た人たち
さて、本題です。
そのような勉強熱心で行動力のある若い大学職員が増えてきているように思います。そういう人たちを見ていると、ひとつの大学で仕事をしているだけでは勿体ないし、満足できないのでは、とふと思ったりするのです。すなわち「大学職員の枠からはみ出た人たち」のように見えるのです。
ところで、大学院を修了した人たちのその後の進路は、
- 所属大学で引き続き働く
- 他大学で働く
- 研究者になる
- NPO等で働く
のいずれかになり、当然多くの人たちは「所属大学で引き続き働く」ことになるのでしょう。
しかし「大学職員の枠からはみ出す」ような能力を持った人材が、職場で適切に処遇されない場合が出てくる可能性を否定できないのです。
- 大学はまだまだ年功序列制で、ある程度の立場にならないと能力が発揮できない
- 企業以上に「出る杭」を打つ風土が大学によってはある
という現状があるからです。もちろんそうでない大学もあるかもしれませんが。
こういう人たちはNPOを設立すればいいのにな、と思います。
国や大学、そして企業では解決できないことを行うのがNPOの役割であり、社会起業(ソーシャル・ビジネス)の仕事です。
- 職員向けのSDセミナー、講演
- 職員への大学院などへの進学相談
- 職員志望の学生インターンの採用
などなど、やるべきことは数多くあると思いますし、
- やり甲斐を重視する
- フラットな組織で年齢に関係なく、能力と行動力を発揮したい
という人たちには向いている組織だと思います。すでにその種NPOが存在しますが、まだまだ少数です。
なんだか煽るような内容になってしまいましたが、いま所属している大学のために頑張ることを否定するものではもちろんありません。
言いたいのは、これからの時代は色んな選択肢があるということです。
能力も行動力もあるのに、評価されず燻っている人たちもいることでしょうが、腐らずに前向きに考えていきましょう。応援しています。
About Me
私の自己紹介はこちらです。
SNS
■Twitter:@starofuniv
■Facebook:setahiroshi
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(3) - 2018年12月25日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(2) - 2018年12月20日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(1) - 2018年12月19日