はじめに
筆者の所属するブログマーケティングスクール(BMS)の勉強会があった。
テーマは「ブロガーのための確定申告セミナー」。
講師は、税理士のうば としこ(@ubatoshiko)さん。
ブロガーだけでなく、個人事業主や副業をお持ちの会社員の方々にも有益な内容だったので、シェアしておきたい。
お読みいただければ、
- どのくらい収入があれば確定申告をする必要があるのか?
- 確定申告の準備
- 副業がバレない確定申告書の書き方
を理解することができる。
確定申告する必要のある人は?
専業個人事業主
1月〜12月の集計で、
収入−経費=380,000円以下
であれば、確定申告する必要なし。
380,000円以上なら確定申告の必要がある。
副業の場合
(会社で年末調整を受けていることが前提。副業が給与所得の場合を除く)
1月〜12月までの集計で、
収入−経費=200,000以下
であれば確定申告する必要なし。
これが、いわゆる「20万円ルール」と呼ばれるもの。
200,000円以上なら確定申告の必要がある。
- ただし、確定申告の必要がなくても、住民税の申告はする必要がある。
- 住民税は所得税と計算方法が異なる。
- 非課税でも証明書が必要な場合がある。
- 国保の免除や児童手当、助成金などの受給に課税・非課税の証明が必要になることがある。
所得税と住民税はどうやって計算するのか
所得税
毎月の給料から概算税額が差し引かれる。
↓
年末調整で税額を確定。
↓
還付されることが多い。
住民税
会社が1年間の所得合計額を市町村に報告。
↓
翌年の5月から6月に納付。
↓
前年分を負担する仕組み。
以上のように、税金の計算は会社まかせ。
【計算例】年収300万円の人の税金はいくら?
所得税: 77,000円
住民税:159,000円
合 計:236,000円
【所得税の計算】注:ざっくりの計算
給 与 300万円
給与所得控除(経費) 108万円
所得控除(個人差あり) 38万円
計 154万円
154万円×5%=77,000円
【住民税の計算】注:ざっくりの計算
給与所得金額(300-108) 192万円
所得控除(個人差あり) 33万円
計 159万円
159万円×10%=159,000円
個人事業主の税金
収入がどの所得なのかを把握
ほとんどは「事業所得」か「雑所得」。
事業所得とは、「対価を得て継続的に行う事業」からの収入。
以上に当てはまらない人はおそらく「雑所得」。
事業所得と雑所得の計算方法
【事業所得】
収入−経費(−青色)=事業所得
【雑所得】
収入−経費=雑所得
事業所得と雑所得との違い
事業所得と雑所得とでは、税金の計算の仕方がまったく違う。
- 事業所得は青色申告が可能。
- 事業所得はマイナス分をほかの所得と相殺できる。
- 雑所得は細かい計算書を提出する必要がない。
確定申告の準備
売上と原価の集計
- 売上とは、本業から得た収益。
- 原価とは、売上を得るために支出した仕入代金や外注費など。
- 集計方法
1月から12月までの間に発生したもの。
レシート・領収書の集計
- 勘定科目を何にするかは原則自由で、自分が分かればOK。
忘れやすい経費のベスト5
- 慶弔費用(案内状などを保存しておく)
- クレジットカードで支払った経費
- 割り勘で支払った経費(出金伝票に明細を書いておく)
- 自販機で買ったもの(出金伝票に明細を書いておく)
- ICカードで支払った経費(レシートを保存しておく)
公私共用している経費のピックアップ
- 公私共用している経費(家賃、水道光熱費、WiFi、ガソリン代、車購入費用など)を「自家消費分」と呼ぶ。
- 自家消費分の按分ルールは自分で決める。
- 個人事業主の税務調査でもっとも注目される部分なので、きちんと説明できる根拠が必要。
経費になるかならないかの判断
- 証拠&理由の両方が必要
エクセルで作る収支表
- 利益が一目瞭然。
- まずは状況を把握し、必要であれば会計ソフトを導入する。
副業の場合、どうやって申告するか?
- 会社からもらった源泉徴収票の情報を確定申告に織り交ぜて申告し、税金計算をやり直す。
副業が会社にバレないための書き方
確定申告書B第二表の右下に以下の項目がある。
- 「自分で納付」に○をつける。
まとめ
今後は、フリーランサーと会社員の副(複)業が徐々に、しかし確実に増加すると思われる。
納税意識を持ち、納税方法を理解しておくことは、ますます重要になるに違いない。
そういう意味でとても有益な勉強会だった。
ぜひ、うば氏のサイトをお読みいただき、理解を深めていただきたい。
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(3) - 2018年12月25日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(2) - 2018年12月20日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(1) - 2018年12月19日