はじめに
「カレッジマネジメント」第198号(May-Jun.2016)に、濱名 篤氏(関西国際大学学長・中央教育審議会大学分科会臨時委員)の「三つのポリシー(AP・CP・DP)」をどう実質化するか―ガイドライン策定を受けて」が掲載されている。
本稿では、アセスメント・ポリシー(大学全体としての共通の評価方針)が法制化の対象にならなかったため、Check段階の「評価」についての規定はCPの中に押し込まざるを得なくなっていることや、3つのポリシーの策定方法についても詳細に述べられている。
それは本文をお読みいただくとして、ここでは今後のスケジュールについてご紹介する。
3つのポリシー策定義務化―各大学に求められる取り組みスケジュール
下記の中教審大学分科会大学教育部会の資料が紹介されている。
ここで濱名氏は、
- 2017年3月までに公表を終えておくスケジュールになっているが、入試方法の大幅見直し等を行うには2019年度入試以降まで時間を要する可能性がある。
- APについては、DPやCPを考えた後に取り組むのが順番だが、入試要項等を前年6月には公表しなければならないことを考えれば、まさに一体的に作成する必要性と、その難しさはひとしおであると思われる。
と述べている。

3つのポリシー策定→カリキュラム、質保証の見直し、入試改革→SD、FDの取り組み、という順序で進んでいる大学はどのくらいあるのだろうか。
上記のスケジュールのように進めていない(進めることができない)大学は、いずれ色々な意味で混乱が生じる可能性を否定することができない。
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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!
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