苅谷剛彦氏「スーパーグローバル大『外国人教員等』 実態は経験浅い日本人」

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けさの日本経済新聞からです。

記事によれば、

「文部科学省のスーパーグローバル大学支援について、苅谷剛彦オックスフォード大学教授は、国際化を担う『外国人教員等』の多数は外国での教育研究歴が1〜3年の日本人教員で、高度な授業を外国語でこなすのは心もとないと指摘する」

とあります。

以下ご紹介します。

  • 世界を相手に戦う大学は5年以内に授業の3割を英語で実施するという具体的数値目標
  • トップ型大学の平均値は、現状4.4%で10年後に14%へ、牽引型大学の平均値は、現状6%を10年後に25%へ

「外国人教員等」の実態 日本的特質その1

  • 現状は、トップ型大学で平均26%、牽引型大学で45%
  • 「外国人教員等」の内訳
    ①外国人教員
    ②外国の大学で学位を取得した日本人教員
    ③外国で通算1年以上3年未満教育研究歴のある日本人教員
    ④外国で通算3年以上教育研究歴のある日本人教員
  • 現状においても将来計画においても多くの大学で多数を占めるのは③
  • 外国籍や外国での学位取得者は少数派で、それ以外が「外国人教員等」の多数派になるほどの拡大解釈
  • これがこの政策の日本的特質
トップ校13校の「外国人教員等」内訳

出所:日本経済新聞朝刊 2015年9月28日

大学教育の解決こそ 日本的特質その2

  • 大学教育の従来の特徴に手をつけないまま教授言語だけを外国語にする、言葉の上だけの国際化しかもたらさない点は、第2の日本的特質
  • 事前の文献購読も授業外でのリポート執筆もほとんど課さない講義中心の授業を、週に十何種類もこまぎれに履修することが日本の大学教育の特徴(弱点)
  • 世界トップレベルの大学教育の世界標準から大きく外れたこの実態は日本語での教育の話だが、解決したわけではない。
  • それをそのままに、講義の部分だけ外国語にしても国際標準には近づかない。
  • 講義だけの外国語化なら、内容が薄まり教育全体の質の低下を招くだけ

提言

最後に苅谷氏は以下の2点を提言しています。

  • 予算もつけ日本語での通常の教育改善を優先
  • 国際化には大学数を絞って資源の持続的集中投下をする方が賢明

感想

上位大学を除けば、学生の学習時間=授業時間のことだと聞きます。「授業方法」については精力的に研究と実践が行われているようですが、授業外学習(自習時間)の改善についての話題は、寡聞にして聞いたことがありません。

学生が「勉強漬け」になるためには、苅谷氏が以前から一貫して主張されているように、国、企業、そして大学を含むすべてのシステムを刷新する必要があると考えざるを得ません。

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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!

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