大学行政管理学会(JUAM)第19回定期総会・研究集会@関西大学に参加しました(2)

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■2015年度 大学行政管理学会 第19回定期総会・研究集会
■2015年9月5日(土)〜9月6日(日)
■関西大学・千里山キャンパス

2日目の午後は、研究・事例研究発表でした。

印象に残った発表をご紹介します。

Ⅲ―12 教育改革を実践する組織作りに関する一考察
米澤愼二、吉田尚子、黒田友貴(追手門学院大学)

同大学は、この研究・事例研究発表のⅠからⅣまでのすべてにエントリーされていました。私はこれをひそかに「オウテモン・ジャック」と呼んでいました・・・。

冗談はとにかく、すべての発表に参加しておられたのは上記の米澤氏と吉田氏のようでした。このお二人が今回の中心メンバーのようです。

発表の要約

教育開発機構

  • 2015年6月設置
  • 教育開発センターを発展的に解消
  • ミッション
    学長のリーダーシップのもと、全学における教育改革を推進するために、教育施策の企画及び開発並びに持続的な教育改善を支援し、もって、教育の質保証と質向上を図る。

発表の目的

  • 教職協働の実践例として、教員、職員が持つ専門性を活かした人材の配置に着目し、追手門学院大学教育開発機構の設置及び同大学における学部横断型リーダー養成コースにおける授業運営やFD・SD活動を取り上げる。
  • これらの実践を通じて、職員に求められる能力や新たな職員像について言及する。

教育開発機構の特徴

  • FDを教員だけに限るのではなく、職員も含め、教職員としたこと
  • アクティブラーニング等を実践する教室等、学ぶ環境の整備・改善についても支援できることとしたこと
  • 専門的(分野は問わない)な知識・技能を有する教職員を研究員として委嘱。教員だけでなく職員も含まれている。
  • 規程上、会議組織をなくした。
    →責任は生じるが、自由に発言できる、意思決定が早い、会議成立の確認をする必要がない、などのメリット
    →いずれかの機関決定が必要な場合に、職員の「調整」という役割が必要。附議すべき会議体を吟味し、審議過程をスケジューリングして学内でのコンセンサスを得るという新たな課題が発生

新たな職員像

  • 職員は学生に取って最も身近な社会人であり、学生にとって良きロールモデルとなることが求められている。
  • 「あたり前」になること
    意識しないで取れる行動が増えること。
    あたり前のレベルを上げることが成長

実践する組織

  • 授業やFD活動等を、教職協働で実施

課題

  • 事務システムと教育・研究システムの乗り入れができず、フォルダ共有ができない。
  • 職員と教員の働き方の違い

感想

教職協働の興味深い事例でした。

教育開発機構には、愛媛大学から来られたスタッフが4名おられます。全員が四国地区大学教職員能力開発ネットワーク(SPOD)のSPOD-SDCの資格をお持ちです。

愛媛大学とSPODでの成功体験と経験をお持ちのスタッフの方々が取り組んでおられるこの取り組み。かなりの成果が期待されるのではないでしょうか。

委員会や会議の正式メンバーになることが教職協働の第一歩と言われますが、こちらでは、文字どおり教員と一緒に仕事されていることが特筆すべきことです。

教職協働が進みつつあるとはいっても、職員主導の業務といえば、キャリア、入試、学生生活支援などが多いのではないでしょうか。

大学改革の本丸ともいうべき「教育」には、これまで職員は、あくまでも補助的にしか立ち入ることができないことが多かったように思います。

そのハードルをクリアしたことは画期的なことだと思います。そういう意味でも、今後の動向から目が離せません。

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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!

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