大学行政管理学会(JUAM)研究・研修委員会@関西大学

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■大学行政管理学会(JUAM)研究・研修委員会主催
■2015年7月11日(土)14:00~17:00
■第2学舎1号館 2階商学部会議室

思えばこの日から暑くなったのでした。きょうも全国的に猛暑日だそうです。おまけに台風が2つも近づいてきています。

急に気温が上がると体調管理が大変です。皆さまどうぞご自愛ください。

さて、本題です。

プログラムは2部構成で、前半は村上義紀氏による講演、後半は3名の方々による「話題提供」でした。

講演:若き日の私的勉強会〜JUAM創設前史を語る〜 村上義紀氏(筑波大学)

以下の4種類の資料をもとに講演が進められました。

資料1.私の略歴とJUAM創設前史
資料2.大学に関する研究ノート
資料3.私的勉強会「UNIVERSITAS」の歩み(メモ)
資料4.仕事で利用した『高等教育ハンドブック』と『高等教育百科事典』

これらのすべてが、同氏の刻苦勉励の証であり、浅学非才の身としては敬服するしかありません。

そのなかでも、個人的に興味深かったのが、資料3です。これによると、1970〜82年の間に162回の研究会を開催し、合計日数は218日、勉強時間の合計は654時間にも及んでいます。

「10年間勉強し得たのは、あるべき職員としての『教養の涵養と自尊心との戦い』からだった」と述べておられます。

勉強内容は、大学史から近・現代の大学の課題に接近するという方法で始められました。そうしたのは、現状を課題とすると現状批判に落ち、批判するだけの集まりとみなされるからという理由からであり、基礎力をつけるために遠回りの大学の歴史から学ぶことにしたそうです。

また、勉強会の目的として、文章力養成、まとめ・報告力養成、自己啓発の習慣化が挙げられています。

ちなみにこの勉強会のネーミングがいいですね。ご存知のようにUNIVERSITAS(ウニベルシタス)は、Universityの語源となったラテン語です。

講演後、質疑応答が行われました。

(Q)どの部分を評価すれば「質のよい職員」になるか?
(A)教養。アドミニストレーターになるには深い教養が必要。また、大学のデータが大事。データでもって説明する。

(Q)「会議運営の方法を知る」とは?
(A)議事録をちゃんと取りたいと思った。大学のことを知っていなければ取れない。

(Q)研究会をなぜ続けられたのか?
(A)自尊心との戦い。それとレポートが書けるようになりたかった。

そして、村上氏は最後にこう述べられました。

  • 上司を乗り超えよう。
  • 勤務先が母校でなくても、あたらしい大学を創るつもりでやる。
  • 教員は評価の専門家なので、職員をよく見ている。
  • アドミニストレーターは「所属している大学を代表して喋れる人」であるべき
  • 「良い教育をする大学」が生き残る。

これらの言葉を聞けただけでも、参加した甲斐があったというものです。本当に感動しました。

kandai_2(20150711)

話題提供
テーマ:大学職員とは何か?〜学びの側面からのアイデンティティ

山﨑その子氏(京都外国語大学)

  • アルバイトから専任職員、そして大学院へ
  • 大学院で身に付けたのは「学問の作法」
  • 恩師からの助言
  • 組織には「コミュニティ」が必要。なければ外へ出て行ってしまう。

「自立への第一歩は考えること」、そして「考える方法」はトレーニングできるという言葉が印象的でした。

(質疑応答)

(Q)学位についての思いは?
(A)役に立っているのは、海外でメジャー(専攻)を訊かれたとき。企業から引き抜かれるような存在になるくらいに、大学職員はもっと広いところで勝負しないといけない。

(Q)情報の選択方法について
(A)信頼できる人の情報でフィルターをかける。

浜田行弘氏(関西学院大学)「『小説』を読む」

私の感想は、

  • 魅力的なリストで、セレクションには手間がかかったのではないでしょうか。
  • 読了したのは、『舟を編む』、『センセイの鞄』、『悪人』の3冊だけでした。ほかの作品もこれから読んでみようと思います。

ビジネス書だけを読んでいると、確実に干からびた人間になりそうです。このような素敵な小説を読んで人間力を磨かないといけないと、あらためて教えられた気がします。

(質疑応答)

(Q)女性の感性が感じられるセレクトだが。
(A)学生・高校生に関係する作品を集めた結果、女性向けの本が多くなった。

(Q)情報の選択方法について
(A)情報に触れる時間を長くしている。関心のあることについて紹介している情報を読む。

中元 崇氏(京都大学)「大学職員とは何か?―私的経験を文献とともに―」

大学コンソーシアム京都へ出向してから、新しい働き方を学習するとともに、様々な文献を読むようになったそうです。

推奨されているジャンルは、次の2種類です。

  • 歴史物
    様々な大学固有の出来事・特徴の多くは、歴史的な背景を持っていることがほとんどで、歴史的な理解は欠かせない。これは上記の村上氏の勉強会と共通しています。
  • 経営学
    人が動き、働くという点は、大学・企業・政府・その他、共通する点なので、そうした共通性を知ることで、高等教育固有の性質・状況を理解し、より良い行動を取りうる。

最後に、「読書の効用と限界」として、

  • 実務での活用、省察、それらの学内外での交流・共有などが伴わなければ机上の知識で終わってしまう。
  • 「絶えざる課題への対応」として、既存の知識と経験から生まれる持論を一度捨て(アンラーニング)、再構築する(ダブルループ学習)。

(質疑応答)

(Q)どういう勉強をされているのか?
(A)著者に訊ねるのが一番。いま大学院へ通っている。

(Q)情報の選択方法について
(A)自分の大学の立ち位置を確認すること

懇親会

多くの方々と交流でき、楽しくも有益な時間を過ごすことができたのは、同部会委員の
方々、そしてホスト校の若手の職員の方々のご配慮のおかげです。ここに記してお礼を申し上げます。

料理もお酒も、会費を超過しているのではないかというくらいのものでしたが、恐縮しながらも満足して帰途についたのでした。やっぱり母校は立派だな〜、でも勤務先でも頑張るゾ、と独りごちながら・・・。

ことしはJUAMにとって、関西大学は本拠地のような存在です。次週も研究会が開催されますし、9月には全国研究集会が開催されるからです。

私も老骨に鞭打ってもうしばらく踏ん張ってみようと思います。そう思わせてくれた今回の研究会でした。

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大学職員ブロガーです。テーマは「大学職員のインプットとアウトプット」です。【経歴】 大学卒業後、関西にある私立大学へ奉職し、41年間勤めました。 退職後も、大学職員の自己啓発や勉強のお手伝いをし、未来に希望のもてる大学職員を増やすことができればいいなと考えています。【趣味】読書・音楽(主にジャズとクラシック)・旅 【信条】 健康第一であと10年!

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