「『事務』職員から『大学』職員へ」第14回目です。
この記事は、福島一政氏の第1回高等教育推進センターSD講演会(関西学院大学)での講演をご紹介するものです。
出典:関西学院大学高等教育研究第2号(2012年3月)
今回は、「教職協働で実現すること」です。
教職協働で実現すること
教職協働で実現することについて、福島氏は、
- 教員と職員が共に能力を高めて、一致して新たな教育システム、教育方法を開発する。
- 学生たちにとって学びの成果が見える、手ごたえのある教育改革をする。
- 教員・職員の壁を低くする。
と述べています。
広島修道大学の「教職協創」
たまたま『私学経営』(私学経営研究会)の2015年6月号に目を通していたら、広島修道大学の学長・市川太一氏の「教職協創による継続的な改革」がありました。
市川氏は、
「教員と職員が一緒になってミッションを実現するための価値観を共有しておく必要があり」、「広島修道大学の発展は、教員と職員が仕事の違いや組織の壁を越えて協力し、新しい風土を創っていくことにある」
と、「協創」という言葉を使っておられます。
新たなティーチング・メソッドの開発こそ
教職協働で実現すべきことの第一番目は、「新たな教育システム、教育方法の開発」です。
ユニバーサル時代に対応したティーチング・メソッドの開発こそ、教員と職員が協力して実現しなければならないことです。
そしてそれは、学生たちにとって、学びの成果が見える、手応えのあるものでなければならないということですね。
まとめー教職協働を具体的に
ティーチング・メソッドの開発を教職協働で実現している大学はあるのでしょうか?
私は寡聞にして知りません。
ほとんどの大学ではFD委員会などで、教員中心に行われているのではないでしょうか。
そして、具体案ができれば、教務部などで検討されていく、という流れが多いのではないかと思うのですが。
いずれにしても教職協働は、近年の大学改革における重要なキーワードです。
私たち大学職員にとって、具体的に何が実現されれば、どのような状態になれば協働しているといえるのか。
このことについて、あらためて考えねばなりません。
⇒第15回:プロフェッショナルな大学職員像 「事務」職員から「大学」職員へ(15)
【目次】「事務」職員から「大学」職員へ 福島一政氏の講演から
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(3) - 2018年12月25日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(2) - 2018年12月20日
- 2040年代における大学の役割と使命 大学行政管理学会(JUAM) 特別シンポジウム(1) - 2018年12月19日